新人看護師にとって、手先が器用であることは非常に大事です。
例えば点滴などで注射をする際、確かに手元の器用さを要求されます。
点滴は看護師にとって重要なスキルなので、手先が器用な人であればすぐにマスターできるでしょう。
しかし、手先がいかに器用であっても、基本スキルを着実にこなせるようになるだけであり、看護師として目を見張るほどの働きができるというわけではありません。
器用さは仕事できる人の特徴ですが、その範囲が手先に限られないことが重要です。
全身も頭も器用に使えるようになると、いつの間にか仕事ができるようになります。
清潔が必要とされる場所では足や腰を器用に使って機材を運んだり、扉の開け閉めを行ったりすると手際が良くなるでしょう。
手だけでなく身体を使おうと考えて機材の持ち方を工夫するだけで、運べる量が大きく変わることもあります。
一方、頭を器用に使って医師が考えていることを先取りするようにすると、有能な看護師だと見てもらえるようになるでしょう。
他の看護師が忘れがちなことに先に手を回しておくこともできるようになります。
このような器用さを獲得していくことが、仕事ができる人になるためには欠かせません。
一朝一夕にして体得できる能力ではないものの、見て学ぶことも工夫して身につけることも可能です。
あの人はできるという看護師がいるならよく観察し、特徴を掴んでみると成長できるでしょう。